AGAの悩み・疑問解決

マクドナルドのフライドポテトで髪が再生し、薄毛が治る?

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数年前に、ニュースサイトやSNSで「マックのポテトが脱毛を治療し、髪を再生するのに役立つ」という驚くべき見出しが話題になっていました。この主張にはどれほどの真実があるのでしょうか?本当にマックのポテトを食べることで髪が生えてくるのでしょうか?

この記事ではハゲンワシの研究と経験を基に、この話題の元になった研究を分析し、事実と誤解を明らかにしていきます。

ニュースの発端は?

この話題は、横浜国立大学の研究チームが行った毛包(もうほう)の再生に関する研究に端を発しています。この研究では、「幹細胞を用いて新しい毛包を生成し、それをマウスに移植することで毛髪の再生が可能である」という結果が発表されました。

ヘアファリクロイドの移植で再生した毛髪

引用元:プレスリリース一覧 – 大学案内 – 横浜国立大学

この研究では、ジメチルポリシロキサン(dimethylpolysiloxane)細胞培養用の材料として使用し、それによって毛包の成長を促進することができたと報告されています。

ジメチルポリシロキサンという物質はシリコーンオイルの一種で、泡の発生を防ぐ目的でマクドナルドのフライドポテトの調理油にも含まれている成分です。

実験に使われたのは「マクドナルドのポテトを揚げるとき、油の泡立ちを抑えるために使われている化学物質」ということで、「マクドナルドのポテトを食べればハゲが治る」わけではなかったのです。

「マックのポテトを食べると髪が生える」という誤解

この研究の目的は、「毛包の再生技術の開発」であり、食事との関係を示すものではありませんでした。

なぜフライドポテトを食べても効果がないのか?

  1. ジメチルポリシロキサンは、食品の揚げ油にごく少量含まれるだけであり、体内に吸収されるわけではない。
  2. 研究で使用されたのは、ジメチルポリシロキサンを含む培養皿の素材であり、それを「食べた」わけではない。
  3. 実際に毛包を再生するためには、ジメチルポリシロキサンだけでなく、特殊な細胞培養技術が必要である。

つまり、この研究が示したのは「ジメチルポリシロキサンを使って毛包を培養できる」という事実だけであり、「マクドナルドのフライドポテトを食べれば髪が生える」という話ではないのです。

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なぜこの情報が誤解されたのか?

「マクドナルドのポテトを食べると髪が生える」といった誤解を招く見出しがメディアによって拡散され、多くの人が事実を誤認する結果になりました。

私の推測ですが、おそらくアメリカの『ニューズウィーク』の記者がリリースを見て、記事を執筆する際、化学物質の名前に一般的ななじみがないことから、「身近では他にどんなところに使われている?」→「マックのポテトを揚げるときに使っているらしい」→「秘密は、マクドナルドがフライドポテトを作る際に使っている化学物質にある」としたのでしょう。
それがさらに「マックフライに使う物質で毛髪再生に大成功」とされ、「マックのポテトがハゲに良い」と話が大きく飛躍したのでしょう。

記事の見出しだけを読んだ人達の間で「ハゲに朗報!ハゲはマックのポテトを食べろ!」といった誤解が拡散されていったようです。ネットやSNSならではの誤解の広がり方ですね。

実際に髪を生やすためにはどうすればいい?

この研究の本当の重要性は、毛包の再生技術が進歩しているという点にあります。現在、男性型脱毛症(AGA)やその他の脱毛症に対して、さまざまな治療法が存在しますが、毛包を根本的に再生する技術はまだ実用化されていません。

この研究の成果は、将来的に「毛包を再生させる新しい治療法」につながる可能性があります。

現在利用できるAGA治療法

現時点で科学的に効果が証明されているAGA治療法には、以下のものがあります。

フィナステリド/ デュタステリド

フィナステリドやデュタステリドはAGAの原因とされるDHT(ジヒドロテストステロン)に変換する5-α還元酵素に対して阻害する効果を持ち、DHTの生成を抑えることでAGAの進行を遅らせる経口薬です。

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ミノキシジル

ミノキシジルは毛細血管を広げ、血液の流れをスムーズにし、髪の毛の成長を促す毛乳頭細胞に働きかけたり、ヘアサイクルを延長させます。これにより、AGA治療において発毛を促す成分として位置づけられています。

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自毛植毛手術

自分の健康な毛包を移植する手術。近年の技術の進歩により、より自然な仕上がりになっています。

将来的に、今回の横浜国立大学の研究のような「毛包を人工的に再生し、脱毛した部分に移植する技術」が確立されれば、現在の治療法よりも根本的な解決策になる可能性があります。

結論:マックのポテトで髪は生えない

今回の研究で明らかになったのは、「幹細胞技術を用いた毛包の再生が可能になりつつある」ということです。しかし、これは特定の実験環境下で行われた研究であり、食品を摂取することで直接髪が生えるわけではありません

「マクドナルドのポテトを食べれば髪が生える」というのは誤った解釈であり、医学的に根拠がありません。髪の健康を維持したいのであれば、科学的に証明された治療法を活用し、バランスの取れた食事と健康的な生活習慣を維持することが重要です。

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