薄毛治療に用いられる医薬品には、様々な種類がありますが、その中でも先発医薬品とジェネリック医薬品の効果の違いは気になるところです。この記事では、ハゲンワシの研究と経験を基にこれら2つのタイプの医薬品の違いについて詳しく説明し、その効果や価格、および安全性に関する重要なポイントを掘り下げていきます。
先発医薬品とジェネリック医薬品の違いは?
先発医薬品とは
先発医薬品(新薬)は、新しい有効成分を含む医薬品の最初の製品です。この医薬品は一般に特許保護の下で市場に投入され、一定の期間内に他の企業が同じ有効成分を含む医薬品を製造することを制限します。先発医薬品は多くの場合、薬物開発の研究および臨床試験に数千億円以上の投資が必要となるため、その価格は高額になることが一般的です。
先発医薬品は、新しい治療法を提供することが期待され、その効果や安全性は厳格な規制に基づいて評価されます。これらの製品は一般に、特定の疾患や症状に対する最新の科学的知見を反映しています。
ジェネリック医薬品とは
ジェネリック医薬品は、先発医薬品の特許が切れた後に市場に投入される医薬品です。これらの医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分を含み、同等の効果を提供することが期待されます。しかし、ジェネリック医薬品の価格は一般的に先発医薬品よりも低く設定されています。
ジェネリック医薬品は、特許が切れた後に競争が促進され、多くの場合、複数のメーカーが同じ有効成分を含む医薬品を製造および販売することができるため、市場における選択肢が増えます。これにより、患者が治療を受ける際に費用を節約することができるのです。
効果の比較
先発医薬品とジェネリック医薬品の効果については、一般的には大きな違いはありません。これは、両者が同じ有効成分を含んでおり、同様の治療効果を提供することが期待されるためです。ただし、製造プロセスや添加物の違いにより、微妙な違いが生じる可能性があります。これは、特に感受性の高い患者にとっては慎重に検討する要素となる可能性があります。
通常臨床試験において、ジェネリック医薬品は先発医薬品と同等の安全性と有効性を示すことが求められます。厚生労働省は、ジェネリック医薬品が同等の品質基準を満たしていることを確認するための厳格な審査を行います。
価格の比較
先発医薬品とジェネリック医薬品の最も顕著な違いの1つは価格です。ジェネリック医薬品は通常、特許が切れた後に市場に投入され、複数の競合他社が同じ有効成分を含む医薬品を製造するため、価格競争が促進されます。その結果、ジェネリック医薬品は一般的に先発医薬品よりも価格が低く設定されます。
これにより、患者は同等の治療効果を得るために、より低い費用で治療を受けることができる場合があります。医療費の負担を軽減することができるため、ジェネリック医薬品は多くの患者にとって魅力的な選択肢となっています。
安全性と信頼性
医薬品の安全性と信頼性は、患者の健康にとって非常に重要な要素です。厚生労働省は、医薬品の安全性と有効性を評価するための厳格な基準を設定しており、これらの基準に満たない医薬品は市場に投入されることはありません。これは、ジェネリック医薬品が先発医薬品と同様の安全性と信頼性を提供することを保証するものです。患者は、適切に規制されたジェネリック医薬品を選択することで、安全かつ効果的な治療を受けることができます。
一方で海外から個人輸入することはおすすめできません。海外製の医薬品にも効果を得られるものは存在するものの、自分で見分けて輸入するのは非常に困難です。また個人輸入の場合、有効成分が含まれていないどころか、不純物が混ざっている可能性もあります。海外から個人輸入したものは、成分や安全性の保証がありません。
さらに、外国人と日本人では体質や体格も異なるため、成分量などが合わないケースもあります。安価だからといって個人輸入をしてしまうと、場合によっては健康を害する恐れもあるため、十分注意してください。
AGA(男性型脱毛症)治療に用いられる医薬品
プロペシア(フィナステリド)
プロペシアは「フィナステリド」と呼ばれる有効成分が含まれた先発医薬品の名称です。
フィナステリドは、毛母細胞のはたらきを阻害する男性ホルモン「ジヒドロテストステロン(DHT)」の産生を抑制します。そのため、フィナステリドはAGAの進行を阻止する効果が期待できます。
プロペシアは2005年に日本で製造販売承認を取得・発売開始され、2015年に特許期間が満了を迎えました。その後、各社でプロペシアのジェネリック医薬品が販売されています。また、フィナステリドは医療用医薬品のため一般の薬局では販売されておらず、医師から処方を受ける必要があります。
広告サガーロ(デュタステリド)
ザガーロは「デュタステリド」と呼ばれる有効成分を配合した先発医薬品の名称です。
AGA発症のきっかけとなる「酵素5α-リダクターゼ」にはⅠ型とⅡ型の2種類があり、プロペシアはⅡ型に作用する薬である一方、ザガーロはⅠ型とⅡ型の両方に作用します。Ⅱ型は前頭部から頭頂部にかけて多く分布しているのに対し、Ⅰ型はほぼすべての毛乳頭細胞に存在していると言われています。
ザガーロは2015年に厚生労働省によって認可され、2016年に発売が開始されたばかりの新薬です。特許期間が満了を迎えていないため、まだザガーロのジェネリック医薬品は発売されていません。デュタステリドもフィナステリド同様に、医療用医薬品のため一般の薬局では販売されておらず、医師から処方を受ける必要があります。
広告ロゲイン(ミノキシジル)
ロゲインは「ミノキシジル」を配合した外用薬の先発医薬品の名称です。ロゲインはアメリカで発売されましたが、日本では大正製薬が販売権を買い取ってリアップとして販売しています。
ミノキシジルは毛母細胞に直接はたらきかけ、毛母細胞の活動を活発化させる作用があります。そのほか血管を拡張させて毛母細胞に栄養分を多く送り込むのも、ミノキシジルの作用の一つです。
主にミノキシジル外用薬とミノキシジル内服薬の2種類があり、外用薬は塗り薬でジェネリック医薬品として各社が販売しています。OTC医薬品なので薬剤師のいる薬局などで直接購入が可能で、市販のミノキシジル外用薬ジェネリックには以下のものがあります。
- リアップEX5 プラスNEO(大正製薬)
- スカルプD メディカルミノキ5(アンファー)
- リグロEX5(ロート製薬)
- Minoxidil 5(ヒックス)
一方、ミノキシジル内服薬(飲み薬)は副作用リスクが比較的高いとして、厚生労働省から製造・販売の認可がおりておらず、医師による処方が必要です。そのため、ミノキシジル配合薬は外用薬のみジェネリックが販売されています。
先発医薬品とジェネリック医薬品のまとめ
先発医薬品とジェネリック医薬品は、同じ有効成分を含む医薬品であり、一般的には治療効果に違いはありません。国内のクリニック等で処方されるジェネリック医薬品は先発医薬品と同等な安全性と有効性が保証されたものですので安心して使用して大丈夫です。しかし、成分や効果が保証されていない海外からの個人輸入は絶対にしないようにしましょう。医師の助言に従い、個々の状況に合った最適な医薬品を選択することが重要です。